イボキサゴ (ニシキウズガイ科) Umbonium (Suchium) moniliferum (Lamarck, 1822)
イボキサゴ(広島湾)

イボキサゴ 
オリンパスE-3 ZD50/2マクロ f8 1/250 Z-240×2(TTL) 
広島湾 9月 水深40cm

 かつては内湾の普通種だったイボキサゴも、現在では希少な生物となってしまいました。東京湾で見られるのは盤州干潟だけとされていますし、伊勢湾でも壊滅状態です。

 広島湾でも生息地は限られているようです。古老によれば、貝殻はおはじきとしてよく用いられたとのことで、昔はごく普通にいたのでしょう。

 撮影した個体は、35年ぶりに出会った生体です。周囲はホトトギスガイが密集してマットをつくっている場所で、そのすき間のわずかな砂底に本種が潜っていたのです。これには感動しました。個体数が多いわけではありませんでしたが、細々とながらも本種が生き残っていたのは嬉しいことです。

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