カスリテナガエビ

(テナガエビ科 テナガエビ属)

Macrobrachium lepidactyloides (De Man,1892)

カスリテナガエビ(西表島の河川)

絶滅危惧II

カスリテナガエビ

オリンパスE-3 ZD50/2マクロ f16 1/250 Z-240(TTL)×2

西表島の河川 5月 水深20cm

 本種は長らくネッタイテナガエビの変異型とされていましたが、最近になって石垣島で「発見」され、頭胸甲や鉗脚に絣模様があることから2003年に「カスリテナガエビ」という新和名が提唱されたものです。

 ネッタイテナガエビと同所的に見られますが、本種の方が個体数は少ないように感じます。

 ペットショップで「ネッタイテナガエビ」と称して売られているものには両者が混在しており、「カスリ」よりも「ネッタイ」の方が流通量は多いようです。

 ネッタイテナガエビの方は、頭胸甲に赤褐色の縦縞が入っているのが相違点です。左右の鉗脚の形態が異なっているのは両者共通で、近縁のツブテナガエビとはこの点で異なります(ツブテナガエビは左右相称)。

 本種は急流部に棲息しています。写真の個体は体長3cmほどの小型個体ですが、もっと大きく成長します。テナガエビ類に共通した性質で明るい場所を嫌いますが、あまりあくせくしている印象はありません。いずれにしても希少な種だと思われます。

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