フナ類は古くから移植が盛んだったこともあり、形態から区分することは非常に困難となっております。
写真の個体は体高も高く、背びれ基底も短くないように見えますが、
・この生息地では典型的なキンブナの特徴とされる体高の低い個体は確認されていない。(肉厚で比較的大型)
・6月頃集団で遡上して産卵するが、雌雄の個体が見られることからギンブナとは考えにくい。
・吻の丸さ、体色はキンブナの特色を持つ。
といった点から、キンブナの可能性が高いと考えられます。
キンブナは関東から東北に生息する小型のフナで、①吻が丸い、②背ビレ基底が短く、分岐軟条も11-14本と少い、③鱗の外縁が金色、④体高が低い、といった点が特徴です。
警戒心が強く、たいていは抽水植物の茂みに隠れていますが、時折開けた場所に出てくるので、それを狙って撮りました。