シグナルザリガニ

(ザリガニ科 Pacifastacus属)

Pacifastacus leniusculus trowbridgii (Stimpson, 1857)

シグナルザリガニ(琵琶湖流入河川)

特定外来生物

抱卵しているシグナルザリガニの雌

オリンパスE-3 ZD12-60(16)/2.8-4 f8 1/30 Z-240×2(TTL)

琵琶湖流入河川 11月 水深40cm

 かつて「タンカイザリガニ」と呼ばれていた外来種の個体群です。水産有望種として大正15年から昭和5年にかけ放流されましたが、本州で定着したのは処女湖(淡海池)のみとされています(現在は北海道摩周湖に放流・定着した「ウチダザリガニ」と同種とされています。)。

 英語ではシグナル・クレイフィッシュとなりますが、「シグナル」というの第1脚のはさみの付け根に青白く目立つ斑点があることに由来します。

 石の下や、岸寄りの粘土部に穴を空けて棲んでいます。大きな穴に小型個体を放り込んでみると、しばらく経って負けた小型個体が穴から逃げ出てきます。

 写真はこの日見かけた最大の個体で、腹節の幅が広いので雌です。常に尾柄を折り曲げて行動しているので、その行動が謎でしたが、卵を保護している行動でした。尾柄を内側に折り曲げると、卵はすっぽり隠れます。産卵期は10-11月とされているので、ちょうど抱卵期に相当していたわけです。卵は黒っぽく、直径2mmくらいの大きさです。

【おことわり】

 本種は一般に「ウチダザリガニ」(特に写真のものは「タンカイザリガニ」)と呼ばれていますが、本頁では外来種であることを明確にするため、「シグナルザリガニ」という標記を用いています。

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