ツノメガニ (スナガニ科) 

(スナガニ科 スナガニ属)

Ocypode ceratophthalmus (Pallas, 1772)

ツノメガニ1(西表島)

ツノメガニ

オリンパスE-1 ZD50/2マクロ f13 1/125 T28マクロツインフラッシュ(GN9)

西表島 5月 干潟

 干潟や海岸の高潮線付近の砂底に穴を掘って棲息するカニです。成体では眼から角のような突起が出ているのが特徴です。

 『沖縄の貝・カニ・エビ』という書物に、1845年頃、宮古島ではこのカニを採って食べていたらしいとの記述があります。本種はそこそこ大型になるので、食用になり得たのでしょう。

 本種は夜になってもミナミスナガニほど白化しているようには見えず、甲の「( )」状の斑紋も残ったままです。しかも、腹側は臙脂色で、これはミナミスナガニと遠目でも分かる相違です。またミナミスナガニよりも大型になります。

 本種は基本的に夜行性で、夜間は巣穴から出て摂餌したり、穴を掘っているようです。巣穴を掘っている状態を撮影するため、巣穴の前で待つことにしました。①大型個体を撮るため、巣穴の直径が大きく、②現役で(逃げ込んだことを確認)、③背面側から撮影可能な位置、を選んで待機しました。LEDの白色光だと巣穴の手前で警戒するので、灯を赤色光としました。赤色光でも警戒はしますが、白色光ほどではありません。

 撮影機材は旧式のE-1ですが、赤色光でもAFは効きますので、シャッタ半押し状態で待ちました。左手で赤色灯を持ち、右手でカメラを構えた状態です。5-10分程度で砂を掻き出しに表に出てきます。砂はかなり大量に抱えており、入口から少し離れた位置で放り出すと直ちに巣穴に戻ります。この間2秒くらいしかないので、最も出てきた位置でシャッタを切っています

ツノメガニ2(西表島)

ツノメガニ

オリンパスE-1 ZD50/2マクロ f13 1/125 T28マクロツインフラッシュ(GN9)

西表島 5月 干潟

 同様のやり方で、同一個体の腹面も撮影しました。

 腹面は臙脂色です。掘り出した砂を大量に抱えています。

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