スナエビ (タラバエビ科) Pandalus prensor Stimpson, 1860
スナエビ(広島湾)

スナエビ 
オリンパスE-3 ZD35/3.5マクロ f8 1/250 Z-240×2(TTL) 
広島湾 8月 水深3m

 これを見つけた瞬間「やばいものを見てしまったぞ」と思いました。異様に長い脚と触角は北方系のタラバエビ科を直感させたからです。この個体は昼間、岩礁域の岩の間に単独でいるところを見つけたものです。

 本種はおっとりしていてあまり逃げないようです。近寄っても動じません。同定のため、いろんな角度から撮影しましたが、何度潜降してもちゃんとその場所にいるので、撮影は楽でした。額角上縁が15歯であること(11-15歯とされている)、触角が非常に長く、縞があることなどから考えて、スナエビと同定しています。

 図鑑などを見ると、スナエビは北海道以北に分布することになっています(北方では至って普通種のようです。)。しかし、広島湾の魚介類を紹介しているHP『倉橋魚図鑑』にも紹介されておりますし、保育社の『原色日本大型甲殻類図鑑T』(三宅貞祥,1982)の標本は若狭湾で得られております。日本海にいる種が瀬戸内海にいても不思議はありません。本種の分布は以外にも広いのかもしれません。

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