近年の研究によれば、国内のカマツカ類は別種レベルに分化した3群がいるとされています。
①クレードA[第1群]:本州西部(琵琶湖も?)、四国、九州に分布。
②クレードB[第2群]:本州の瀬戸内海流入河川、伊勢湾周辺に分布。
③クレードC[第3群]:本州東部に分布。
琵琶湖産のもの(クレードA?)は、①体がやや細長い、②口が小さい、③体側の黒班が小さい、④背面の黒斑が不明瞭、とされています(中村守純『日本のコイ科魚類』資源科学研究所、1969)。
琵琶湖ではあまり見かけません。この個体は20cm近い成魚で、水温が低いためか小礫底でじっとしていたものです。
形態的な研究は途上のようで、外見からの判別はできません。分布域からクレードAの可能性が高いだろう、という程度です(移入分布や交雑の可能性は否定できません。)。
河川では、カマツカは流れのある場所で、藻や障害物などの直下に砂がたまったようなところに集まる性質があります。成魚は20cmほどまで大きくなり、このような場所の砂に潜っています。