ミナミオカガニ[ギターサオカガニ]

(オカガニ科 オカガニ属)

Cardisoma carnifex (Herbst, 1796)

ミナミオカガニ[ギターサオカガニ]雄(西表島の河川)

ミナミオカガニの雄

オリンパスTG-2 4.5mm(25mm相当) f8 1/30 Z-240(外光オート)

西表島の河川 11月

 日本産オカガニ類の最大種で、甲幅10cm近くになります。オカガニと異なり①甲面は平滑、②甲が尻すぼみ。③体色は鋏脚も含め紫色に近い(オカガニは甲は黒っぽく、鋏脚は赤紫)、④鋏脚(はさみ)の片方が大きい、⑤口の横の毛が濃い、といった違いがあります。

 オカガニよりも水辺に近いところに棲息し、写真の個体もヒルギ林のすぐ近くで見つけたものです。満潮で巣穴が水で満たされたためか、何個体も表に出ていました。光を当てても動じず、逃げません。カメラを近づけると、雄は写真のようにはさみ脚を振り上げて威嚇します。が、雌は縮こまります。

 さて、このカニには「ギダーサオサガニ」なる別名がありますが、これは石垣島(名蔵地区)に伝わる「あんぱるぬみだがーまゆんた」で数多く登場する蟹のうちの「ギダーサ蟹」を当てたもので、ギダーサ蟹は宴の準備をする係になっています。また、昭和44年発行の琉球郵便の切手にも「ギターサオカガニ」として登場します。

ミナミオカガニ[ギターサオカガニ]雌(西表島の河川)

ミナミオカガニの雌

オリンパスTG-2 4.5mm(25mm相当) f8 1/30 Z-240(外光オート)

西表島の河川 11月

 こちらは雌です。雄と異なり、カメラを近づけると縮こまります。

 甲が尻すぼみになっているのがよく分かります。

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