南西諸島の汽水域でよく見られるアマミイシモチはテンジクダイ科ですが、同じ「イシモチ」でも本種はタカサゴイシモチ科で、挙動もかなり異なっています。
テンジクダイ科の魚はおしなべて警戒心が薄く、おっとりしていてなかなか逃げませんが、本種は警戒心が強く、俊敏です。アダンの葉が垂れ下がったような隠れ場所のある環境では比較的落ち着いていますが(その代わり葉が邪魔になって撮影できない)、開けた水面ではじっとしておらず、群れで右往左往しつつ、さっさと安全圏に逃げてしまいます。
潮が満ちてくるとヒルギ林の間の水路などに比較的大きな群れで入って来ますが、こちらの存在に気付くと相当の早さで逃げていきます。
この写真は、感潮域直上の淡水域で撮影しました。コボラと混成の群れをつくっていることもありました。水中ではヒレが黄色っぽく見えます。