モヨウハゼ

(ハゼ科 キララハゼ属)

Acentrogobius pflaumii (Bleeker, 1853)

モヨウハゼ(三保)

ダルマガレイの上にいるモヨウハゼ

ペンタックスLX DFA50/2.8マクロ f16 1/60 Z-220(フル)+D-180(フル) 撮影距離40cm

三保 1月 水深12m

 スジハゼはA、B、Cの3種に分けられていましたが、近年うち2種については学名が確定しております。

●スジハゼA →「ツマグロスジハゼ」 Acentrogobius sp. A

 ・腹鰭の後端が黒く縁取られる(「ツマグロ」の由来)

 ・第1背鰭に黒斑がない

 ・尾柄部の黒斑下に斜め上方に向かう黒班がある

 ・河口域から内湾湾奥部の砂底~砂泥底0-2mに棲息。塩分濃度の低い場所

 ・テッポウエビと共生することがある。

●スジハゼB →「スジハゼ」 Acentrogobius virgatulus (Jordan and Snyder, 1901)

 ・第一背びれに黒斑がある

 ・胸びれ基底下部の棒状班が明瞭

 ・尾柄部の黒斑は楔形。この黒斑下に別の黒班はない

 ・河口域から内湾湾奥部の泥底~砂泥底0-1mに棲息。アマモ場に多い

 ・テッポウエビと共生することがある

●スジハゼC →「モヨウハゼ」 Acentrogobius pflaumii (Bleeker, 1853)

 ・体型がツマグロスジハゼ、スジハゼに比べ太短い

 ・胸びれ基底下部の棒状班が不明瞭

 ・尾柄部の黒斑は楕円形。この黒斑下に別の黒班はない

 ・内湾奥部の軟泥底10-30mに棲息 ・テッポウエビとは共生しない

 写真の個体は旧「スジハゼC」で、「モヨウハゼ」となりました。尾柄部の黒斑が楕円形であることが本種の特徴で、内湾のやや深い軟泥底に棲息します(ツマグロスジハゼとスジハゼは浅い場所に生息)。本種はテッポウエビ類と共生しないとされています。

 この個体はダルマガレイの上に乗っていました。泥と同化しているダルマガレイも見事です。モヨウハゼもまさか自分が魚の上とは思っていないのでしょう。

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