オオシロピンノ (カクレガニ科) Pinnotheres sinensis Shen, 1932
オオシロピンノの雌雄
オリンパスE-1 ZD8/3.5魚眼 f3.5 1/90
広島湾 8月 干潟
干潟でカキを打っていたらオオシロピンノが出てきました。大きいのは雌です。注目すべきは雄と思われる小さな個体が同時に見られたことです(写真上方)。
本種は幼生時に雌が二枚貝にたどり着き、そこで貝が集めたプランクトンを横取りして成長します。このため、寄生された貝は有意に軟体量が少なくなるとのことです。雄は海底で自由生活をしているらしいのですが、小さいためかあまり見つかりません。繁殖期になると雌がフェロモンを出すのか、雄が貝の中に入ってくるようです。 雌はいったん外に出て交尾し、再び貝に侵入して寄生生活を送るとされています。
しかし、雌がいったん外に出るというのはかなり危険を伴う上、こうして雌雄が殻の中にいるのを見ると、雄が貝の中にやってきて繁殖するのではないかと思えます。