カワバタモロコ

(コイ科 カワバタモロコ属)

Hemigrammocypris rasborella Fowler, 1910

カワバタモロコ雄(神戸市の池)

絶滅危惧IB

婚姻色を呈したカワバタモロコの雄

オリンパスE-3 ZD14-54/2.8-3.5 f5.6 1/250 Z-240×2(TTL)

神戸市の池 7月 水深20cm

 本種はオイカワカワムツに近縁な日本特産種です。止水部を好み、ため池などに棲息します。

 ブルーギルとは共存できず、放たれると絶滅します。

 産卵期の雄は写真のような金色を呈し、縦線の緑色が鮮明になります。このため、「キンボテ」「キンジャコ」といった地方名で呼ばれています。

 本種はストップ・ゴーの泳ぎ方をしますが、頻繁に向きを変えるため、照準を合わるのは簡単ではありません。撮影場所はオオカナダモ等の水草で覆われ、開けた場所がないため、水草の間から出てくるのを待ち伏せるしかありません。水草の上にアオミドロが繁茂し、微細な泥が堆積しているため、うかつに体を動かすことはできません。このため、これまでで最も厳しい条件での撮影でした。

 中望遠マクロでは、ファインダの中に被写体を持ってくることがそもそも難しい上、ピント合わせも非常に困難でした。このため、ズームレンズに換装し、広角側で捉えることとしました。この仕様で覗けば、カワバタモロコが画面のどこにいるか確認しながらズーミングにより大きく写すこともできます。ただし、ピントはAFにならざるを得ません。

 カワバタモロコは単独のこともあれば、5-6匹の群れでやってくることもあります。とにかくドームポートの手前まで来てくれるのを待つしかありません

カワバタモロコ雌(神戸市の池)

卵を持ったカワバタモロコの雌

オリンパスE-3 ZD14-54/2.8-3.5 f8 1/250 Z-240×2(TTL)

神戸市の池 7月 水深20cm

 6月頃の繁殖期になると雌は卵を持ち、腹が大きくなります。雌は雄より一回り大きくなります。

 後方に見えるのは雄です。

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