南西諸島の汽水域に生息するサヨリです。
昼行性で、昼間は単独または2-3匹の群れで表層を遊泳しています。近くに寄ることが難しい種で、こちらの気配を察し、撮影者の周りを弧を描くように遠巻きに往復します。ボラほどではありませんが、常にそれなりの速度で移動します。ただし、必ず表層にいるので、二次元的な動きしかしません。このため、ある程度位置を予測して撮影することはできます。じっとしていれば比較的近くまで寄って来ることもあるので、その時に撮りました。
表層の魚を撮影するのは結構難しいもので、コントラストがないので置きピンが難しく、かつフラッシュが魚体に反射するため、なかなかまともな写真になりません。
そのようなわけで、「寝込みを襲ったれ」と夜に汽水域に潜ってみました。すると、本種は岸寄りのごく浅い場所でじっとしています。夜は安全な浅場で寝ているのでしょう。ところがターゲットライトを当てつつ近づくと、あっという間に全く予測不可能な方向に散ってしまい、一枚もシャッタを切ることができませんでした。