愛知県東部から静岡県西部に見いだされているドジョウです。外見ではナガレホトケドジョウと見分けるのは困難ですが、遺伝的には別種レベルに分化しています。しかも、外見がそっくりなナガレホトケドジョウよりも、遺伝的にはホトケドジョウに近いとされています。
ホトケドジョウよりも明らかに長細く、頭も平たく尖っていて、礫底に適応していることが分かります。背びれの付け根が黒く、これが水中ではよく目立ちます。
本種は基本、石や落枝落葉の下に潜んでいるようで、水中で観察しても簡単には見つかりません。潜んでいる時はじっとしていて、時折表に出てきます。表に出た時は底層を泳ぎ回って留まることがありません。観察した限り、群れでは行動しないようで、常に単独です。警戒心は薄く、こちらに近づいてくることすらあります。
撮影した時期は繁殖期に当たるのですが、腹の大きな個体は見当たらず、繁殖行動も確認できませんでした。