岐阜ハリヨ

(トゲウオ科 イトヨ属)

Gasterosteus microcephalus Girard,1854

岐阜ハリヨ(揖斐川)

絶滅危惧ⅠA

1.婚姻色を呈したハリヨの雄

オリンパスE-3 ZD50/2マクロ f8 1/90 Z-240×2(TTL)

揖斐川 4月 水深30c

 岐阜県のハリヨです。滋賀県の個体群とは相当の遺伝的分化があるとされ、将来的には別種に位置づけられるかもしれません。

 形態的には以下のような違いがあるとされています。

 ①滋賀県産の方が大型になる。

 ②雄の婚姻色は、滋賀県産は緑っぽく、岐阜県産は青っぽい。

 ③岐阜県産は尾柄部に棘がある。

 時期が少し早かったのか、婚姻色の出た雄はあまりいませんでした。滋賀ハリヨと同様、警戒心はあまり強くなく、撮影は難しくありません。

 

岐阜ハリヨ2(揖斐川)

2.湧き水とハリヨ

 池の底から水が湧き出ています。本種はこのような冷水環境にのみ生き残っています。

岐阜ハリヨ3(揖斐川)

3.巣材を運ぶ雄

 茎や根を運んで地面で巣作りをします。手前が巣穴です。

岐阜ハリヨ4(揖斐川)

4.巣を固める雄

 雄は腎臓から粘液を出して巣固めをします。体を小刻みに震わせます。

岐阜ハリヨ5(揖斐川)

5.雄にアピールする雌(1)

 時期的にまだ早いのか、成熟して巣作りをしている雄はまだ少なかったのですが、雌は抱卵している個体が多く見られました

 そのせいか、雌がふくらんだ腹を見せ、とげを立てて盛んに少ない雄にアピールをしている状況が観察されました。

岐阜ハリヨ6(揖斐川)

6.雄にアピールする雌(2)

 腹を見せても雄があまり関心を示さないので、雌は雄の肛門やえらぶたに迫る体勢を取ります。それでも雄は関心を示しません。

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