岐阜県のハリヨです。滋賀県の個体群とは相当の遺伝的分化があるとされ、将来的には別種に位置づけられるかもしれません。
形態的には以下のような違いがあるとされています。
①滋賀県産の方が大型になる。
②雄の婚姻色は、滋賀県産は緑っぽく、岐阜県産は青っぽい。
③岐阜県産は尾柄部に棘がある。
時期が少し早かったのか、婚姻色の出た雄はあまりいませんでした。滋賀ハリヨと同様、警戒心はあまり強くなく、撮影は難しくありません。
池の底から水が湧き出ています。本種はこのような冷水環境にのみ生き残っています。
茎や根を運んで地面で巣作りをします。手前が巣穴です。
雄は腎臓から粘液を出して巣固めをします。体を小刻みに震わせます。
時期的にまだ早いのか、成熟して巣作りをしている雄はまだ少なかったのですが、雌は抱卵している個体が多く見られました
そのせいか、雌がふくらんだ腹を見せ、とげを立てて盛んに少ない雄にアピールをしている状況が観察されました。
腹を見せても雄があまり関心を示さないので、雌は雄の肛門やえらぶたに迫る体勢を取ります。それでも雄は関心を示しません。