ホトケドジョウ

(タニノボリ科 ホトケドジョウ属)

Lefua echigonia Jordan & Richardson, 1907

ホトケドジョウ(鶴見川)

絶滅危惧IB

ホトケドジョウ

オリンパスE-3 ZD35/3.5マクロ f8 1/90 Z-240×2(TTL)

鶴見川 8月 水深20cm

 河川源流部に生息する浮遊性のドジョウです。本種は山間部ではなく平地に生息するため、宅地開発や湧水の涸渇などにより生息場所が脅かされ、各地で減少しています。

 本種が生息している環境は、湧き水を源流とする浅い細流です。細流の底は泥底であることが多く、湧き水を水源としながらも透視度はよくないので、撮影は容易ではありません。

 未成魚は流れのない場所では回遊しているようで、数個体がまとまって移動しています。流れのある場所では草の茂みなどに潜んでいます。いずれも主に泥の中の有機物をついばんでいるようで、盛んに泥の中に頭を突っ込んでいます。時折水面近くに一瞬浮上しますが、これは呼吸のためでしょうか。

 小型個体は表に出てきますが、4cmを超えるくらいのやや大きな個体は、草の茂みに隠れてなかなか出てきません。

 本種の挙動はギギギバチに似ており、ギギ類とホトケドジョウは共通の祖先から進化したと思えるほどです。流れの中ではひょろひょろと泳ぎますが、ギギ類のように定位はしません。

 本種を水槽に入れて屋外に置いておくと、降雨時に水槽から飛び出して逃げてしまうのことで、降雨時に源流域を目指して移動する性質があるようです。他種との競合を嫌うのでしょう。

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