陸封型のカジカで、北海道集団、東北北部集団、山形県集団は遺伝的に分化していると考えられています。北海道集団は全長20cm程度にまで成長しますが、山形県集団は小型で10cm程度にしかならず、別種レベルの違いがあるとされています。「東北地方のハナカジカ」として、絶滅のおそれのある地域個体群に指定されています。
撮影地ではカンキョウカジカと同所的に見られました。本種は体に黒ごまのような斑点があるので、水中でも他のカジカ類とは見分けることができます。正式には、①胸びれ上部の軟条数本が先端で二叉すること、②鰓蓋の端に棘が3つあること、が本種の特徴です。
挙動はカジカ同様で、流れのある場所の石の下に潜んでいます。撮影地ではカンキョウカジカと同所的に棲息していますが、あまり棲み分けているようには思えず、カンキョウカジカに比べてやや緩流部を好むのかな、と感じた程度です。