国内では西表島の比較的大きな河川にのみ棲息しているボラです。成魚は淡水で生活しているようで、アユのように、岩についた藻類をこそげ取って食べるという特異な生態を持ちます。このため、唇の形状が特異です。
本種は開けた場所では群れで見られますが、警戒心が強く、1mほど先を泳ぎ去ってしまいます。このため、水中で目視はできるのですが、それなりの鮮明さで写真を撮るのは容易ではありません。
ボラ類は群れている場合、1匹が逃げると皆逃げてしまうので、小滝の落ち込みなどに陣取っているはぐれ個体を、岩の隙間からそっと狙うこととしました。気泡が多くて撮りにくいですが、なんとか粘って撮ったのがこの写真です。