スイゲンゼニタナゴ

(コイ科 バラタナゴ属)

Rhodeus atremius suigensis (Mori, 1935)

スイゲンゼニタナゴ雄(高梁川)

絶滅危惧IA

スイゲンゼニタナゴの雄

オリンパスE-3 ZD50/2マクロ f8 1/60 Z-240×2(TTL)

高梁川 5月 水深30cm

 本種は岡山県から広島県福山市付近にのみ棲息する種です。種の保存法により国内希少野生動植物種に指定されており、許可なく捕獲することは禁止されています。

 小型のタナゴで、カゼトゲタナゴに近縁とされています。

 撮影地では、ヤリタナゴ等も見られましたが、他のタナゴ類よりも浅い場所にいる傾向があるようです。条件の悪い場所、と言ってもいいかもしれません。他のタナゴ類と群れることもありますが、本種のみで群れをつくる傾向があります。

 警戒心は比較的薄く、カメラを構えていても目の前を泳ぎます。どのみち透視度はよくないので、焦点距離の短いマクロレンズの方が有利でしょう

スイゲンゼニタナゴ雌(高梁川)

スイゲンゼニタナゴの雌

オリンパスE-3 ZD50/2マクロ f8 1/60 Z-240×2(TTL)

高梁川 5月 水深30cm

 本種の生息地でも、近縁のタイリクバラタナゴは隆盛しております。タイリクバラタナゴは貝の選り好みが少ない上、産卵期間が長期にわたるため、物量で圧倒している印象です。

 しかしながら、水中で観察していると、本種は敢えて浅くて条件の悪い場所を選択することにより、生きのびているように思えます(追いやられている、といった方が正解かもしれませんが)。また、他のタナゴ類よりも産卵期が早いといわれています。

 雌の産卵管は短く、小型の貝を選択するとされています。タイリクは非常に長いので見分けは容易です。

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