かつての「トウヨシノボリ」から、いくつかの種が独立し、残りのトウヨシノボリ類については、独立した種も併せて研究継続中、という状況です。具体的には、以下のようになります。
・琵琶湖固有種 → ビワヨシノボリ Rhinogobius sp. BW
・濃尾平野固有種 → トウカイヨシノボリ Rhinogobius sp. TO
・縞鰭型 → シマヒレヨシノボリ Rhinogobius sp.BF
・橙色型 → オウミヨシノボリ Rhinogobius sp. OM
・偽橙色型 → クロダハゼ Rhinogobius kurodai (Tanaka,1908)
・房総型 → カズサヨシノボリ Rhinogobius sp. KZ
・残りのトウヨシノボリ類(宍道湖型その他) → ヨシノボリ属の一種
本頁では、「残りのトウヨシノボリ類」について掲載します。したがって、ここに掲載したものは、将来独立した種や亜種になったり、地域変異とされたり、上記の種に同一視されたりする可能性があります。
写真の個体は山中の池で撮影したもので、陸封と思われます。繁殖期の雄で鰭を開いていますが、第一背びれはオウミヨシノボリほど伸張しません。尾柄部は橙色を呈しています。胸鰭軟条数は18(オウミヨシノボリは18-22)で、頬に朱点があるものとないものが見られます(オウミヨシノボリはある)。大きな個体はおらず、全長はせいぜい3-4cm程度です。
抱卵している雌は腹が青っぽくなります。
濃尾平野在来のものと思われる雄です。尾柄部が橙色を呈しています。やはり第一背びれはオウミヨシノボリほど伸張しません。第二背びれや尾びれには縞模様があります。
止水部で見られました。やや大きさがあり、写真の個体は全長6cmほどです。
宍道湖型っぽい個体です。ずんぐりして吻も短く、オウミヨシノボリの雄とはかなり体色が異なっています。
比較的流れのある礫底に多数棲息しています。こちらも全長6cmほどです。