本種を最初に見たのは相模川の感潮域で、最初は「こんな汽水魚いたか?」と思ったわけですが、何のことはない、コクチバスの幼魚でした。
この場所には10年以上ぶりに入ったのですが、以前は全く見たことがないので、侵入してしまったのでしょう。
本種は1990年頃に日本に持ち込まれ、野に放たれたとされています。2005年、オオクチバスとともに特定外来生物に指定され、輸入はもとより、飼育、生きたままの移動や放流は禁止されました。
幼魚は写真のように、複雑な模様を持ちます。また、尾柄部に眼状紋のような模様があります。
幼魚は単独でいて、警戒心が比較的強く、すぐに逃げてしまいます。
こちらは多摩川で撮影した成魚です。この場所も10年ぶりに訪れましたが、以前は見られなかったのに、今回は成魚、幼魚とも多数確認されました。因果関係は不明ですが、かつては多数見られたギバチは全く確認できませんでした。ちなみに、カワヨシノボリも侵入し大繁殖しており、ムサシノジュズカケハゼは減少していました。首都圏の淡水域には続々と外来種が侵入しており、人口の多い場所での保全の厳しさを実感します。
成魚は淵のやや深い場所に小さな(2-3匹)の群れいて、オオクチバス同様、近づいてもあまり逃げません。むしろ寄ってくるので撮影は容易です。