三保は泥底で有名なポイントで、透視度は通常悪く、普通の方はあまり潜りたがらないようです。しかし、生物が豊富で、ここでしか見られない生物の観察が可能などそのポテンシャルは極めて高く、非常に素晴らしいポイントです。
私の故郷の海は内湾の泥底なので、泥底にはもともと親しみがあり、なじみのある生物が存分に観察できるのは大変ありがたいことです。
さて、三保の特徴はだいたい以下のようなものでしょうか。
魚影が濃いのはもとより、ここ以外ではほとんど見ることのできない生物を比較的容易に見ることができます。有名なのはアカタチ類(特にアカタチ)、ムラサキウミヘビ、トガリモエビなどですが、ユカタハゼ、コモチジャコ、ヒロハイシガニといった泥底種、さらにはマトイシモチ、ミナミアカシタビラメ、バラフマテなど、マニアックな生物までも観察可能です。
生物の生息環境は様々な条件に左右されますが、底質や透視度にもかなり影響を受けるようで、泥底かつ透視度の悪い三保では、深場の生物を通常のポイントよりも浅い水深で観察することが可能です。アカタチ類やアマダイ類が水深20m付近より登場します。
栄養豊富なためか、生物が他のポイントよりも大きく成長しているように思います。また、透視度がよくないためか、色のりがよく、鮮やかです。
エイ目 ウチワザメ科 |
◆ウチワザメ Platyrhina sinensis (Bloch et Schneider, 1801) |
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エイ目 ツバクロエイ科 |
◆ツバクロエイ Gymnura japonica (Temminck & Schlegel, 1850 |
ウナギ目 ウツボ科 |
◆アミウツボ Gymnothorax minor (Temminck & Schlegel, 1846) ◆ウツボ科の一種 Muraenidae gen. sp.
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ウナギ目 ウミヘビ科 |
◆ムラサキウミヘビ Brachysomophis porphyreus (Temminck & Schlegel, 1846) ◆イナカウミヘビ Ophichthus asakusae Jordan & Snyder, 1901 ◆モンガラドオシ Ophichthus erabo (Jordan & Snyder, 1901) ◆ダイナンウミヘビ Ophisurus macrorhynchos Bleeker, 1853 |
ウナギ目 アナゴ科 |
◆ゴテンアナゴ Ariosoma meeki (Jordan & Snyder, 1900) ◆ハナアナゴ Ariosoma anago (Temminck & Schlegel, 1846) ◆マアナゴ Conger myriaster (Brevoort, 1856) |
ヒメ目 エソ科 |
◆マエソ Saurida macrolepis Tanaka, 1917 ◆ホシノエソ Synodus hoshinonis Tanaka, 1917 |
ヒメ目 ミズウオ科 |
◆ミズウオ Alepisaurus ferox Lowe, 1833 |
タラ目 チゴダラ科 |
◆エゾイソアイナメ Physiculus maximowiczi (Herzenstein, 1896) |
アンコウ目 アンコウ科 |
◆キアンコウ Lophius litulon (Jordan, 1902) |
アンコウ目 カエルアンコウ科 |
◆カエルアンコウ Antennarius striatus (Shaw & Nodder, 1794) |
キンメダイ目 マツカサウオ科 |
◆マツカサウオ Monocentris japonica (Houttuyn, 1782) |
マトウダイ目 マトウダイ科 |
◆マトウダイ Zeus faber Linnaeus, 1758 |
トゲウオ目 ウミテング科 |
◆ウミテング Eurypegasus draconis (Linnaeus, 1766) |
トゲウオ目 ヤガラ科 |
◆アカヤガラ Fistularia petimba Lacepede, 1803 |
トゲウオ目 サギフエ科 |
◆サギフエ Macroramphosus scolopax (Linnaeus, 1758) |
トゲウオ目 ヨウジウオ科 |
◆イバラタツ Hippocampus histrix Kaup, 1856 ◆サンゴタツ Hippocampus mohnikei Bleeker, 1854 ◆タカクラダツ Hippocampus takakurai Tanaka, 1916 ◆ホシヨウジ Halicampus punctatus (Kamohara, 1952) ◆ヒフキヨウジ Trachyrhamphus serratus (Temminck & Schlegel, 1847) |
カサゴ目 フサカサゴ科 |
◆ミノカサゴ Pterois lunulata (Temminck & Schlegel, 1843) ◆ヒメヤマノカミ Dendrochirus bellus (Jordan & Hubbs, 1925) ◆シマヒメヤマノカミ Dendrochirus brachypterus (Cuvier, 1829) ◆ハチ Apistus carinatus (Bloch & Schneider, 1801) |
カサゴ目 イボオコゼ科 |
◆ホウボウ Chelidonichthys spinosus (McClelland, 1844) ◆トゲカナガシラ Lepidotrigla japonica (Bleeker, 1854) ◆オニカナガシラ Lepidotrigla kishinouyei Snyder, 1911 |
カサゴ目 コチ科 |
◆マコチ Platycephalus sp. ◆イネゴチ Cociella crocodila (Tilesius, 1812) ◆トカゲゴチ Inegocia japonica (Tilesius, 1812) ◆オニゴチ Onigocia spinosa (Temminck & Schlegel, 1844) |
カサゴ目 カジカ科 |
◆アナハゼ Pseudoblennius percoides Gunther, 1861 ◆アユカケ Cottus kazika Jordan & Starks, 1904 |